職場での言葉遣いについて、モヤモヤすることはありませんか?いわゆる「若者言葉」や「はやり言葉」に対して、眉をひそめる人と寛容な人、価値観もそれぞれかと思います。また、子どもが若者世代であったりすると、自分も抵抗なく使っているという人もいるでしょう。
人それぞれではあるものの、どこまでが許容範囲なのか悩ましいところです。まずは、どういったものがカジュアル言葉に当たるのかを見てみましょう。
「やばい」「かわいい」「ガチで」「ぶっちゃけ」といった言葉は、最近、市民権を得てきたようにも思いますが、いずれもビジネスの場には不適切です。特に「やばい」は、「とてもよくない」という本来の意味とは違い「すごく気に入った」など、反対に賞賛する意味合いで使われることも多く、誤解を招きやすいワードです。
また、「エモい」「尊い」「映(ば)える」などは、意味がよく分からない人もいることと思います。例えば、「この資料のレイアウトはどっちがいいかな?」という質問に対して、「ぶっちゃけ、映えるのはこっちっすかね。ガチでいくならエモい路線かと」と答えたらどうでしょう。さすがに、ここまでの応答はないかもしれませんが、こうしたカジュアル言葉は、社会的に未熟に見えるだけでなく、TPOをわきまえられない人だと認識されてしまいます。
親近感を持ってもらうために、あえてカジュアル言葉を使うことは逆効果であり、場に応じた言葉遣いが求められます。友達同士ではOKでも、職場、ましてや客先で使うことは相手を不快にさせる上に、自分自身の評価を下げてしまうこともあるので、十分な注意が必要です。
部下や後輩が無意識かつ、このくらい大丈夫だと思って使っている場合も多く見受けられます。本人たちに全く悪気はないので、指導することが大切です。その場合は、「そんな言い方はダメ」と真っ向から否定するのではなく、「それはどういう意味で使っている?」と確認し、場に応じたフレーズを提案できるといいですね。また、社内と社外でも基準が違うと思いますが、普段から使っていると思わず口から出てしまうものです。リスク管理のためにも言葉遣いについて、話し合う機会を持つことが大切です。
日本メンタルアップ支援機構 代表理事 大野 萌子
◇大野 萌子/おおの・もえこ

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、公認心理師、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで5万人以上を対象に講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)ほか多数。

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