「Z世代の指導法」
Z世代という言葉を耳にすることも多いと思います。年齢は明確に定義されていませんが、「1990年半ばから2010年代生まれの世代」を指すことが一般的で、職場にいる30歳くらいまでの若手がこれに該当します。
この年代の特徴はいくつかあると思いますが、職場で問題になるのは「Z世代に対する叱り方や指導方法」ではないでしょうか。該当の年代は学校や家庭で強く怒られたり、何かを強いられたりするというようなことには慣れていません。それ故に業務上のミスなどをどのように注意したらよいか分からないという相談をよく受けます。実際にこの年代の子を持つ管理者も少なくありませんが、自分の子どもに対して「叱る」という経験があまりないという人も多く、強く伝えることで必要以上にへこませてしまうのではと危惧したり、さらには離職につながっては大変だと、言いたいことを言えなかったりするということもあるようです。
しかし、危険を伴う業務や作業をする場面では、仕事上伝えなければならないことを躊躇(ちゅうちょ)する必要はありません。ダメなものはダメと伝えることが大切です。その場合でも、やみくもに注意するのではなく、なぜダメなのかという理由を具体的に説明することが重要です。「常識だから」「そう決まっている」などという理由では、単なる嫌がらせと捉えられてしまっても仕方ありません。また、取引先とのやりとりで、こちらの都合だけでなく、相手の都合で急に方針が変わることもあります。そんな折は自分にも余裕がないため、なぜ変更になったのかと問われたときに「あれこれ言わずに」と相手をけん制してしまいがちです。指示の変更はあり得ることなので、明確な理由をひと言添えることが大切です。
実際に、若い世代からの声を聞くと「もっと指摘してほしい」「ダメなら注意してほしい」という、成長につながる声掛けを欲していることを感じます。遠慮して言わないと部下は「成長が見込めないと思われている」「期待されていない」「ここでは成長できない」とネガティブに捉えてしまうのです。
言うべきことは、はっきりと具体的な理由を明示することで、こちらの意向や真意を受け取ってもらいやすくなります。ぜひ、遠慮せずに言いたいことを伝えていきましょう。にするなど、ちょっとした工夫をしていただければと思います。
暑い季節ならではの予防策を講じて、心身ともに健康に夏を乗り切りましょう。
日本メンタルアップ支援機構 代表理事
大野 萌子

◇大野 萌子/おおの・もえこ
法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、公認心理師、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで5万人以上を対象に講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書にシリーズ51万部超『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)ほか多数。
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