「タイパから仕事の本質を考える」
新年度が始まり、新入社員も少しは仕事に慣れてきた頃ですね。業務はうまく効率よく流れているでしょうか。最近は、「タイパ」という言葉がよく聞かれます。タイムパフォーマンスの略で、かけた時間に対しての成果を示しています。2020年代に入って広まり、「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2022』」で大賞にも選ばれています。特に新しい価値観を持つデジタルネイティブな10~20代前半を中心に使われることが多く、若者に重要視される傾向があります。
社内で「タイパが悪いと思います」という意見を聞いたとき、仕事はスピードだけではないと頭を抱えたくなることがあるかもしれません。ただ、情報化社会が進む中、効率化について考え直すきっかけにもなるため、完全に避けてしまうのはもったいないことです。実際に、多くの社員が効率の悪い仕事に対して対策を行っていない、もしくは分かっていても対策できずにいるからです。
社員一人一人、業務内容の「本質」をどれくらい理解しているでしょうか? 何のためにやっているのかを理解することが、業務効率化の一歩になります。
さらなる業務改善を考えるなら、いま一度、社員に何のためにしている作業なのか、その「本質」を説明してみるのもいいかもしれません。理由を細かく説明できれば、その業務は重要で外せない過程だということになるでしょう。逆に、理由を説明できなかったり、説明している間に不必要な作業かもしれないと思ったりしたなら、思い切ってなくしてしまうこともできます。こうした取り組みは、いつの間にか要らなくなった作業が、そのまま残っているような場合に洗い出すことが可能です。
そして、もう一つ大切なことは、世代を問わず、社員に改めて意見を聞いてみることです。最新のIT技術の知識を持つ人がいて、思わぬ視点から業務効率化の案が挙がるかもしれません。これしかできないと決め付けなければ、多様化する手段を柔軟に検討することができます。
タイパという言葉が、業務の本質を見直すきっかけになり、表面だけでなく深い部分の改善につながれば、本当の意味で業務の効率化が図れるでしょう。新年度は、少し新しい取り組みをしてみてはいかがでしょうか。
気象予報士兼税理士
藤富 郷

◇藤富 郷/ふじとみ・ごう
気象予報士、税理士。埼玉県三郷市生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修了。大学院在学中に気象予報士に登録。日本テレビ「スッキリ」に気象キャスターとして出演しながら税理士試験に合格し、2016年に開業。21年に越谷税務署長表彰受賞。趣味の鉄道では、鉄道イベント出演や時刻表、鉄道模型雑誌にコラムを寄稿。プログラミングやダムにも造詣が深く、”複業”として得意を組み合わせて幅広く活躍中。地元の「三郷市PR大使」を務めるなど、地域との関わりも深めている。
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