「夏季うつを予防する三つのコツ」
昨今、酷暑が続いており、これからの季節は暑さとの闘いになることは必至です。夏や冬に不調を引き起こす、季節性うつというものがあります。今回は、夏季うつを取り上げます。うつになると、食欲不振や睡眠の質の低下、やる気のなさなどが表れますが、原因のない不安感が強いのが夏季うつの特徴です。
刺激と変化によるストレス要因のことを「ストレッサー」といいます。夏場の主なストレッサーの一つに、日差しが挙げられます。強い日差しは刺激が強く、それだけで大きなストレッサーとなります。それを避けるために、日傘、帽子、サングラスなどを使用しましょう。日中、事務所にずっといるので昼休憩の時くらい外へ出ようという気持ちは分かりますが、ちょうど太陽が一番高く日差しの強い時間帯でもあるので、ある程度遮光することが大切です。飲食店などでも太陽の高い時間帯は窓際を避けることも予防になります。オフィスでも強い光が差し込まないように、シェードやカーテンなどで遮光をするのもお勧めです。明る過ぎないように工夫しましょう。
また、体温よりも高いのではないかと思われる温度になる屋外と、寒いほどクーラーの効いた室内の温度差が激しく、そこを行き来することにより身体に大きな負担がかかります。特に、それを一日何度も繰り返す人は要注意です。室内では羽織るものを用意する、屋外では可能な限り遮光し、携帯用ファンや首元につけるクールリングなどを適宜使用するなど、身体への負荷を減らすことが大切です。
そして最後に、栄養にも気を配りましょう。脱水症を気にしてたくさん水分を取ることは良いのですが、それでおなかが膨れて十分な食事量を取れないということが起こります。気持ちのコントロールに影響する、セロトニンの元となるトリプトファンの摂取不足は、身体の不調を引き起こします。大豆製品、乳製品をはじめ、バナナやアボカド、カツオなどにはトリプトファンが多く含まれているので、冷ややっこにかつお節をかける、コーヒーはブラックではなくカフェオレや豆乳ラテにするなど、ちょっとした工夫をしていただければと思います。
暑い季節ならではの予防策を講じて、心身ともに健康に夏を乗り切りましょう。
日本メンタルアップ支援機構 代表理事
大野 萌子

◇大野 萌子/おおの・もえこ
法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、公認心理師、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで5万人以上を対象に講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書にシリーズ51万部超『よけいなひと言を好かれるセリ
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